2012年6月4日月曜日

「透明な影」 終了。







10日間の個展、『透明な影 / transparent light』が本日終了しました。



夜だけに開くこっそりと小さな展覧会でしたが、230名を超えるお客様にお越し頂き、
本当に嬉しかったです。


今回の展覧会では、
子供の頃に感じていた見えない物の気配や、何かを怖がっていた記憶、
遠くに置いて来た懐かしい自分だけのおばけを

屋根裏部屋を探検するような気持ちで探してもらうというインスタレーションを行いました。

真っ暗な部屋の中、鑑賞者がペンライトの小さな灯りだけで作品を「探す」という行為自体を作品にしたいと思いました。



鑑賞者各々の記憶の喚起につながるように。


設置されたモチーフや、現象の前で
作品を見て下さったお客様に
「おばあちゃんちの物置の怖さを思い出す」「子供の頃こんな探検をしたことがあった」
とたくさん感想を頂き、すごくすごく感慨深かった。


作品を作っていると、嫌でも自分と向き合う作業になるし
特にごく私的な家族の記憶をモチーフにする作品を作っているので

独りよがりになっていないか、という気持ちと
それでいいのだという気持ちと

それでも「私」と「鑑賞者」との間に出来る距離が遠く寂しく感じるたび、課題でした。

なので、私の作ったあの場所で、お客様自身のどこか懐かしい場所にトリップしてくれた事がとても嬉しかったしこの作品を作って良かった、と思えました。




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今回この展覧会をディレクションして下さった山崎伸吾さん。
この展示とコンセプトに共感して、大切に丁寧にサポートしてくださいました。
半年前からミーティングを重ねて、一緒に作り上げてもらったという気持ちがとても強いです。
また、会場で販売したビジュアルブック「透明な影」を作るにあたっても、色々と意見を伝え合う中で、今まで作品を作る上でおろそかにしてた事、守りたかった事を自分自身初めて気付かされる事が多かったです。

しんごさん、改めてありがとうございました。
すごくしんどかったし、すごく楽しかった。




LABORATORYの空間を使わせてもらうにあたって
本当に色々お世話になった川勝さんと、RADの皆様。


ビジュアルのデザインをお願いした倉澤さん。
DMとブック、会場の撮影をお願いした小川くん。



そしてたくさんのお客様。

初めてお会いする方も、懐かしい級友やお世話になった方々も、遠方からの方も

本当にありがとうございました。





また追って、写真等で展覧会のレポートさせて頂きます。
ひとまずは、感謝の気持ち。






今日は泥の様に寝れそう。